ページが見つかりませんでした – 衛生管理者 講習会・通信講座 https://www.1eisei.com 衛生管理者の試験対策講習会・通信講座ならお任せ下さい。第1種、第2種、特例第1種衛生管理者試験に対応。短期間で合格できる「試験内容」と「勉強方法」をご指導いたします。 Fri, 09 Feb 2024 12:02:49 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=6.4.3 価格改定のお知らせ https://www.1eisei.com/exam/pricerevision.html https://www.1eisei.com/exam/pricerevision.html#respond Thu, 04 Jan 2024 01:00:18 +0000 https://www.1eisei.com/?p=3408 価格改定のお知らせ

原材料費、流通コスト、通信費等が以前よりも大きくなり、弊社でもさまざまな対策を講じ価格維持に務めてまいりましたが、現行の価格体系を維持することが困難な状況となりました。
そこで、誠に不本意ではございますがサービスの価格改定を実施させていただくことになりました。
つきましては、2024年1月30日注文分から新価格を適用させていただきますのでご案内申し上げます。
サービスの新価格は、下記をご覧ください。

通信講座

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【第一種】25,500円(うち税2,318円) 29,700円(うち税2,700円)
【第二種】15,500円(うち税1,409円) 19,800円(うち税1,800円)
【特例第一種】11,500円(うち税1,045円) 16,500円(うち税1,500円)

試験対策講習会

現在価格 新価格
【第一種】29,500円(うち税2,682円) 29,700円(うち税2,700円)
【第二種】19,500円(うち税1,773円) 19,800円(うち税1,800円)
【特例第一種】15,500円(うち税1,409円) 16,500円(うち税1,500円)

オンライン講習会

現在価格 新価格
【第一種】29,500円(うち税2,682円) 29,700円(うち税2,700円)
【第二種】19,500円(うち税1,773円) 19,800円(うち税1,800円)
【特例第一種】15,500円(うち税1,409円) 16,500円(うち税1,500円)

企業様向け出張講習会

現在価格 新価格
講師派遣料
98,000円(うち税8,909円)
講師派遣料
99,000円(うち税9,000円)
教材費
4,980円(うち税453円)
教材費
【第一種】5,940円(うち税540円)
【第二種】2,970円(うち税270円)
【特例第一種】2,970円(うち税270円)
講師旅費
実費の110%
講師旅費
実費の110%
講師宿泊費
8,000円(うち税727円)
講師宿泊費
9,900円(うち税900円)
講師日当
10,000円(うち税909円)
講師日当
11,000円(うち税1,000円)
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適格請求書発行事業者に関する弊社登録番号のお知らせ https://www.1eisei.com/exam/invoice.html https://www.1eisei.com/exam/invoice.html#respond Mon, 01 Jan 2024 00:00:58 +0000 https://www.1eisei.com/?p=3379 適格請求書発行事業者に関する弊社登録番号のお知らせ

2023年10月1日から消費税の適格請求書等保存方式(いわゆるインボイス制度)が導入されております。

弊社では、2024年1月1日に登録申請手続きが完了いたしましたので、適格請求書発行事業者登録番号をお知らせいたします。

適格請求書発行事業者登録番号:T6810518366125
主たる屋号:資格合格実践会

上記の登録番号は、国税庁ホームページの「適格請求書発行事業者公表サイト」にて、ご確認いただくことができます。

弊社のインボイス制度運用について、ご質問等がございましたら、お問い合わせページからご連絡いただきますようお願い申し上げます。

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衛生管理者の過去問の解説:労働生理(2021年10月) https://www.1eisei.com/expound-roudouseiri/0102.html https://www.1eisei.com/expound-roudouseiri/0102.html#respond Sat, 20 Nov 2021 01:00:57 +0000 https://www.1eisei.com/?p=3250 衛生管理者の過去問の解説:労働生理(2021年10月)

ここでは、2021年(令和3年)10月公表の過去問のうち「労働生理」」の10問について解説いたします。
この過去問は、第1種衛生管理者、第2種衛生管理者の試験の範囲です。
なお、特例第1種衛生管理者試験の範囲には含まれません。

それぞれの科目の解説は、下記ページからどうぞ。

衛生管理者の過去問の解説:関係法令:有害(2021年10月)
衛生管理者の過去問の解説:労働衛生:有害(2021年10月)
衛生管理者の過去問の解説:関係法令:一般(2021年10月)
衛生管理者の過去問の解説:労働衛生:一般(2021年10月)
衛生管理者の過去問の解説:労働生理(2021年10月)



問21 神経系に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)神経系を構成する基本的な単位である神経細胞は、通常、1個の細胞体、1本の軸索及び複数の樹状突起から成り、ニューロンともいわれる。
(2)体性神経は、運動及び感覚に関与し、自律神経は、呼吸、循環などに関与する。
(3)大脳の皮質は、神経細胞の細胞体が集まっている灰白質で、感覚、思考などの作用を支配する中枢として機能する。
(4)交感神経系と副交感神経系は、各種臓器において双方の神経線維が分布し、相反する作用を有している。
(5)交感神経系は、身体の機能をより活動的に調節する働きがあり、心拍数を増加させたり、消化管の運動を高める。


答え(5)
(1)(2)(3)(4)は正しい。
(5)は誤り。交感神経系は、身体の機能をより活動的に調節する働きがあり、心拍数を増加したり、消化管の運動を抑制します。



問22 心臓及び血液循環に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)心臓は、自律神経の中枢で発生した刺激が刺激伝導系を介して心筋に伝わることにより、規則正しく収縮と拡張を繰り返す。
(2)肺循環により左心房に戻ってきた血液は、左心室を経て大動脈に入る。
(3)大動脈を流れる血液は動脈血であるが、肺動脈を流れる血液は静脈血である。
(4)心臓の拍動による動脈圧の変動を末梢(しょう)の動脈で触知したものを脈拍といい、一般に、手首の橈(とう)骨動脈で触知する。
(5)動脈硬化とは、コレステロールの蓄積などにより、動脈壁が肥厚・硬化して弾力性を失った状態であり、進行すると血管の狭窄(さく)や閉塞を招き、臓器への酸素や栄養分の供給が妨げられる。


答え(1)
(1)は誤り。心臓の中にある洞結節(洞房結節)で発生した刺激が、刺激伝導系を介して心筋に伝わることにより、心臓は規則正しく収縮と拡張を繰り返します。
(2)(3)(4)(5)は正しい。



問23 消化器系に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)三大栄養素のうち糖質はブドウ糖などに、蛋(たん)白質はアミノ酸に、脂肪は脂肪酸とグリセリンに、酵素により分解されて吸収される。
(2)無機塩及びビタミン類は、酵素による分解を受けないでそのまま吸収される。
(3)膵(すい)臓から十二指腸に分泌される膵液には、消化酵素は含まれていないが、血糖値を調節するホルモンが含まれている。
(4)ペプシノーゲンは、胃酸によってペプシンという消化酵素になり、蛋白質を分解する。
(5)小腸の表面は、ビロード状の絨(じゅう)毛という小突起で覆われており、栄養素の吸収の効率を上げるために役立っている。


答え(3)
(1)(2)(4)(5)は正しい。
(3)は誤り。膵臓は、消化酵素を含む膵液を十二指腸に分泌するとともに、血糖値を調節するホルモンを血液中に分泌します。



問24 呼吸に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)呼吸運動は、気管と胸膜の協調運動によって、胸郭内容積を周期的に増減させて行われる。
(2)胸郭内容積が増し、その内圧が低くなるにつれ、鼻腔(くう)、気管などの気道を経て肺内へ流れ込む空気が吸気である。
(3)肺胞内の空気と肺胞を取り巻く毛細血管中の血液との間で行われる酸素と二酸化炭素のガス交換を、肺呼吸又は外呼吸という。
(4)全身の毛細血管中の血液が各組織細胞に酸素を渡して二酸化炭素を受け取るガス交換を、組織呼吸又は内呼吸という。
(5)血液中の二酸化炭素濃度が増加すると、呼吸中枢が刺激され、肺でのガス交換の量が多くなる。


答え(1)
(1)は誤り。呼吸運動は、横隔膜肋間筋などの呼吸筋が収縮と弛緩をすることで胸腔内の圧力を変化させ、肺を受動的に伸縮させることにより行われます。
肺自体に筋肉はありませんので、このように受動的に呼吸運動が行われます。
(2)(3)(4)(5)は正しい。



問25 腎臓・泌尿器系に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)腎臓の皮質にある腎小体では、糸球体から蛋(たん)白質以外の血漿(しょう)成分がボウマン嚢(のう)に濾(こ)し出され、原尿が生成される。
(2)腎臓の尿細管では、原尿に含まれる大部分の水分及び身体に必要な成分が血液中に再吸収され、残りが尿として生成される。
(3)尿は淡黄色の液体で、固有の臭気を有し、通常、弱酸性である。
(4)尿の生成・排出により、体内の水分の量やナトリウムなどの電解質の濃度を調節するとともに、生命活動によって生じた不要な物質を排出する。
(5)尿の約95%は水分で、約5%が固形物であるが、その成分が全身の健康状態をよく反映するので、尿を採取して尿素窒素の検査が広く行われている。


答え(5)
(1)(2)(3)(4)は正しい。
(5)は誤り。尿の成分は全身の健康状態をよく反映し、検体の採取も簡単であるため、尿蛋白、尿糖、尿潜血などの尿検査は健康診断などで広く行われています。
尿検査のほかに、腎臓の機能をみる検査として、血液中の尿素窒素があります。



問26 代謝に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1)代謝において、細胞に取り入れられた体脂肪、グリコーゲンなどが分解されてエネルギーを発生し、ATPが合成されることを同化という。
(2)代謝において、体内に摂取された栄養素が、種々の化学反応によって、ATPに蓄えられたエネルギーを用いて、細胞を構成する蛋(たん)白質などの生体に必要な物質に合成されることを異化という。
(3)基礎代謝量は、安静時における心臓の拍動、呼吸、体温保持などに必要な代謝量で、睡眠中の測定値で表される。
(4)エネルギー代謝率は、一定時間中に体内で消費された酸素と排出された二酸化炭素の容積比で表される。
(5)エネルギー代謝率は、動的筋作業の強度を表すことができるが、精神的作業や静的筋作業には適用できない。


答え(5)
(1)は誤り。代謝において、体内に摂取された栄養素が、種々の化学反応によって、細胞を構成する蛋白質などの生体に必要な物質に合成されることを同化といいます。
(2)は誤り。代謝において、細胞内に蓄えられた体脂肪やグリコーゲンなどが分解されエネルギーが発生する過程を異化といいます。
(3)は誤り。基礎代謝量は、覚醒時の測定値です。睡眠中ではありません。
(4)は誤り。エネルギー代謝率は、作業に要したエネルギー量基礎代謝量で割ったものになります。
(5)は正しい。エネルギー代謝率は、動的筋作業の強度をうまく表す指標の一つです。精神的作業静的筋作業には適用できません



問27 耳とその機能に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)耳は、聴覚、平衡感覚などをつかさどる器官で、外耳、中耳、内耳の三つの部位に分けられる。
(2)耳介で集められた音は、鼓膜を振動させ、その振動は耳小骨によって増幅され、内耳に伝えられる。
(3)内耳は、前庭、半規管、蝸(か)牛(うずまき管)の三つの部位からなり、前庭と半規管が平衡感覚、蝸牛が聴覚を分担している。
(4)半規管は、体の傾きの方向や大きさを感じ、前庭は、体の回転の方向や速度を感じる。
(5)鼓室は、耳管によって咽頭に通じており、その内圧は外気圧と等しく保たれている。


答え(4)
(1)(2)(3)(5)は正しい。
(4)は誤り。内耳にある前庭体の傾きの方向や大きさを感じ、半規管体の回転の方向や速度を感じる平衡感覚器です。



問28 抗体に関する次の文中の[  ]内に入れるAからCの語句の組合せとして、適切なものは(1)~(5)のうちどれか。

「抗体とは、体内に入ってきた[ A ]に対して[ B ]免疫において作られる[ C ]と呼ばれる蛋(たん)白質のことで、[ A ]に特異的に結合し、[ A ]の働きを抑える働きがある。」

(1)A:化学物質 B:体液性 C:アルブミン
(2)A:化学物質 B:細胞性 C:免疫グロブリン
(3)A:抗原 B:体液性 C:アルブミン
(4)A:抗原 B:体液性 C:免疫グロブリン
(5)A:抗原 B:細胞性 C:アルブミン


答え(4)
「抗体とは、体内に入ってきた[ 抗原 ]に対して[ 体液性 ]免疫において作られる[ 免疫グロブリン ]と呼ばれる蛋(たん)白質のことで、[ 抗原 ]に特異的に結合し、[ 抗原 ]の働きを抑える働きがある。」



問29 体温調節に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)寒冷な環境においては、皮膚の血管が収縮して血流量が減って、熱の放散が減少する。
(2)暑熱な環境においては、内臓の血流量が増加し体内の代謝活動が亢(こう)進することにより、人体からの熱の放散が促進される。
(3)体温調節にみられるように、外部環境などが変化しても身体内部の状態を一定に保とうとする性質を恒常性(ホメオスタシス)という。
(4)計算上、100gの水分が体重70kgの人の体表面から蒸発すると、気化熱が奪われ、体温が約1℃下がる。
(5)熱の放散は、輻(ふく)射(放射)、伝導、蒸発などの物理的な過程で行われ、蒸発には、発汗と不感蒸泄(せつ)によるものがある。


答え(2)
(1)(3)(4)(5)は正しい。
(2)は誤り。高温にさらされ、体温が正常以上に上昇すると、内臓の血流量が減少し体内の代謝活動が減少することにより熱の生産量を減らし、皮膚の血管を拡張し、皮膚の血液量を増加させ人体からの放熱が促進されます。



問30 睡眠に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)睡眠と覚醒のリズムのように、約1日の周期で繰り返される生物学的リズムをサーカディアンリズムといい、このリズムの乱れは、疲労や睡眠障害の原因となる。
(2)睡眠は、睡眠中の目の動きなどによって、レム睡眠とノンレム睡眠に分類される。
(3)コルチゾールは、血糖値の調節などの働きをするホルモンで、通常、その分泌量は明け方から増加し始め、起床前後で最大となる。
(4)レム睡眠は、安らかな眠りで、この間に脳は休んだ状態になっている。
(5)メラトニンは、睡眠に関与しているホルモンである。


答え(4)
(1)(2)(3)(5)は正しい。
(4)は誤り。レム睡眠では、眼球がキョロキョロ動き脳は覚醒に近い状態です。 一方、ノンレム睡眠は安らかな眠りで、この間に大脳は休んだ状態になります。
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衛生管理者の過去問の解説:労働衛生:一般(2021年10月) https://www.1eisei.com/expound-eisei-ippan/0101.html https://www.1eisei.com/expound-eisei-ippan/0101.html#respond Wed, 10 Nov 2021 01:00:04 +0000 https://www.1eisei.com/?p=3243 衛生管理者の過去問の解説:労働衛生:一般(2021年10月)

ここでは、2021年(令和3年)10月公表の過去問のうち「労働衛生:一般(有害業務に係るもの以外のもの)」の10問について解説いたします。
この過去問は、第1種衛生管理者、第2種衛生管理者の試験の範囲です。
なお、特例第1種衛生管理者試験の範囲には含まれません。

それぞれの科目の解説は、下記ページからどうぞ。

衛生管理者の過去問の解説:関係法令:有害(2021年10月)
衛生管理者の過去問の解説:労働衛生:有害(2021年10月)
衛生管理者の過去問の解説:関係法令:一般(2021年10月)
衛生管理者の過去問の解説:労働衛生:一般(2021年10月)
衛生管理者の過去問の解説:労働生理(2021年10月)



問11 一般の事務室における換気に関する次のAからDの記述について、誤っているものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。

A 人間の呼気の成分の中で、酸素の濃度は約16%、二酸化炭素の濃度は約4%である。
B 新鮮な外気中の酸素濃度は約21%、二酸化炭素濃度は0.3~0.4%程度である。
C 室内の必要換気量(m3/h)は、次の式により算出される。
問11式
D 必要換気量の算出に当たって、室内二酸化炭素基準濃度は、通常、1%とする。

(1)A,B
(2)A,C
(3)B,C
(4)B,D
(5)C,D


答え(4)
A,Cは正しい。
Bは誤り。外気の二酸化炭素濃度は、0.03~0.04%程度です。
Dは誤り。必要換気量の算出に当たって、室内二酸化炭素基準濃度は、通常、0.1%とします。



問12 温熱条件に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)温度感覚を左右する環境要素は、気温、湿度及び気流であり、この三要素によって温熱環境が定まる。
(2)気温、湿度及び気流の総合効果を実験的に求め、温度目盛で表したものが実効温度である。
(3)WBGTは、暑熱環境による熱ストレスの評価に用いられる指標で、屋内では自然湿球温度と黒球温度の測定値から算出される。
(4)WBGT基準値は、熱に順化している人に用いる値の方が、熱に順化していない人に用いる値より大きな値となる。
(5)相対湿度とは、空気中の水蒸気分圧とその温度における飽和水蒸気圧との比を百分率で示したものである。


答え(1)
(1)は誤り。温度感覚を左右する環境条件は、気温湿度気流及びふく射熱の4つの要素によって決まります。
(2)(3)(4)(5)は正しい。



問13 照明、採光などに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)北向きの窓では、直射日光はほとんど入らないが一年中平均した明るさが得られる。
(2)全般照明と局部照明を併用する場合、全般照明による照度は、局部照明による照度の5分の1程度としている。
(3)前方から明かりを取るときは、まぶしさをなくすため、眼と光源を結ぶ線と視線とがなす角度が、40°程度になるように光源の位置を決めている。
(4)照明設備は、1年以内ごとに1回、定期に点検し、異常があれば電球の交換などを行っている。
(5)部屋の彩色として、目の高さ以下は、まぶしさを防ぎ安定感を出すために濁色とし、目より上方の壁や天井は、明るい色を用いるとよい。


答え(4)
(1)(2)(3)(5)は正しい。
(4)は誤り。照明設備は、6か月以内ごとに1回、定期に点検しなければなりません。



問14 労働衛生管理に用いられる統計に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)生体から得られたある指標が正規分布である場合、そのバラツキの程度は、平均値や最頻値によって表される。
(2)集団を比較する場合、調査の対象とした項目のデータの平均値が等しくても分散が異なっていれば、異なった特徴をもつ集団であると評価される。
(3)健康管理統計において、ある時点での検査における有所見者の割合を有所見率といい、このようなデータを静態データという。
(4)健康診断において、対象人数、受診者数などのデータを計数データといい、身長、体重などのデータを計量データという。
(5)ある事象と健康事象との間に、統計上、一方が多いと他方も多いというような相関関係が認められても、それらの間に因果関係がないこともある。


答え(1)
(1)は誤り。生体から得られる諸指標は正規分布という型をとることが多く、そのバラツキの程度は、分散標準偏差によって表されます。
(2)(3)(4)(5)は正しい。



問15 厚生労働省の「職場における腰痛予防対策指針」に基づく腰痛予防対策に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1)腰部保護ベルトは、重量物取扱い作業に従事する労働者全員に使用させるようにする。
(2)重量物取扱い作業の場合、満18歳以上の男性労働者が人力のみで取り扱う物の重量は、体重のおおむね50%以下となるようにする。
(3)重量物取扱い作業に常時従事する労働者に対しては、当該作業に配置する際及びその後1年以内ごとに1回、定期に、医師による腰痛の健康診断を行う。
(4)立ち作業の場合は、身体を安定に保持するため、床面は弾力性のない硬い素材とし、クッション性のない作業靴を使用する。
(5)腰掛け作業の場合の作業姿勢は、椅子に深く腰を掛けて、背もたれで体幹を支え、履物の足裏全体が床に接する姿勢を基本とする。


答え(5)
(1)は誤り。腰部保護ベルトについては、一律に使用させるのではなく、労働者ごとに効果を確認してから使用の適否を判断します。
(2)は誤り。満18歳以上の男子労働者が人力のみにより取り扱う物の重量は、体重のおおむね40%以下となるように努めます。
(3)は誤り。重量物取扱い作業、介護作業等腰部に著しい負担のかかる作業に常時従事する労働者に対しては、当該作業に配置または再配置する際およびその後6か月以内ごとに1回、定期に、次の項目について医師による腰痛の健康診断を実施しなければなりません。
(4)は誤り。床面が硬い場合は、立っているだけでも腰部への衝撃が大きいので、クッション性のある作業靴マットを利用して、衝撃を緩和します。
(5)は正しい。椅子に深く腰を掛けて、背もたれで体幹を支え、履物の足裏全体が床に接する姿勢を基本とします。また、必要に応じて、滑りにくい足台を使用します。



問16 出血及び止血法並びにその救急処置に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)体内の全血液量は、体重の約13分の1で、その約3分の1を短時間に失うと生命が危険な状態となる。
(2)傷口が泥で汚れているときは、手際良く水道水で洗い流す。
(3)止血法には、直接圧迫法、間接圧迫法などがあるが、一般人が行う応急手当としては直接圧迫法が推奨されている。
(4)静脈性出血は、擦り傷のときにみられ、傷口から少しずつにじみ出るような出血である。
(5)止血帯を施した後、受傷者を医師に引き継ぐまでに30分以上かかる場合には、止血帯を施してから30分ごとに1~2分間、出血部から血液がにじんでくる程度まで結び目をゆるめる。


答え(4)
(1)(2)(3)(5)は正しい。
(4)は誤り。静脈性出血は、傷口からゆっくり持続的に湧き出るような出血です。
また、毛細血管性出血は、擦り傷など傷口から少しずつにじみ出るような出血です。



問17 虚血性心疾患に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)虚血性心疾患は、門脈による心筋への血液の供給が不足したり途絶えることにより起こる心筋障害である。
(2)虚血性心疾患発症の危険因子には、高血圧、喫煙、脂質異常症などがある。
(3)虚血性心疾患は、心筋の一部分に可逆的な虚血が起こる狭心症と、不可逆的な心筋壊(え)死が起こる心筋梗塞とに大別される。
(4)心筋梗塞では、突然激しい胸痛が起こり、「締め付けられるように痛い」、「胸が苦しい」などの症状が長時間続き、1時間以上になることもある。
(5)狭心症の痛みの場所は、心筋梗塞とほぼ同じであるが、その発作が続く時間は、通常数分程度で、長くても15分以内におさまることが多い。


答え(1)
(1)は誤り。虚血性心疾患は、動脈硬化や血栓等で冠動脈が狭くなり、血液の流れが悪くなることで起こります。冠動脈は、心臓の筋肉に酸素を送るために、心臓の外側を包み込むようにして走っている血管です。
なお、門脈は、消化管から肝臓に栄養素を送るための極めて重要な血管のことですが、ここでは関係ありません。
(2)(3)(4)(5)は正しい。



問18 細菌性食中毒に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)黄色ブドウ球菌による毒素は、熱に強い。
(2)ボツリヌス菌による毒素は、神経毒である。
(3)腸炎ビブリオ菌は、病原性好塩菌ともいわれる。
(4)サルモネラ菌による食中毒は、食品に付着した細菌が食品中で増殖した際に生じる毒素により発症する。
(5)ウェルシュ菌、セレウス菌及びカンピロバクターは、いずれも細菌性食中毒の原因菌である。


答え(4)
(1)(2)(3)(5)は正しい。
(4)は誤り。サルモネラ菌は、感染型食中毒で、食物に付着した細菌そのものの感染によって起こる食中毒です。



問19 厚生労働省の「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

(1)ディスプレイ画面上における照度は、500ルクス以下となるようにしている。
(2)ディスプレイ画面の位置、前後の傾き、左右の向き等を調整してグレアを防止している。
(3)ディスプレイは、おおむね30cm以内の視距離が確保できるようにし、画面の上端を眼の高さよりもやや下になるように設置している。
(4)1日の情報機器作業の作業時間が4時間未満である労働者については、自覚症状を訴える者についてのみ、情報機器作業に係る定期健康診断の対象としている。
(5)情報機器作業に係る定期健康診断を、1年以内ごとに1回、定期に実施している。


答え(3)
(1)(2)(4)(5)は適切。
(3)は適切でない。ディスプレイは、おおむね40cm以上の視距離が確保できるようにし、画面の上端が、眼と同じ高さか、やや下になるようにします。



問20 厚生労働省の「労働安全衛生マネジメントシステムに関する指針」に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)この指針は、労働安全衛生法の規定に基づき機械、設備、化学物質等による危険又は健康障害を防止するため事業者が講ずべき具体的な措置を定めるものではない。
(2)このシステムは、生産管理等事業実施に係る管理と一体となって運用されるものである。
(3)このシステムでは、事業者は、事業場における安全衛生水準の向上を図るための安全衛生に関する基本的考え方を示すものとして、安全衛生方針を表明し、労働者及び関係請負人その他の関係者に周知させる。
(4)このシステムでは、事業者は、安全衛生方針に基づき設定した安全衛生目標を達成するため、事業場における危険性又は有害性等の調査の結果等に基づき、一定の期間を限り、安全衛生計画を作成する。
(5)事業者は、このシステムに従って行う措置が適切に実施されているかどうかについて調査及び評価を行うため、外部の機関による監査を受けなければならない。


答え(5)
(1)(2)(3)(4)は正しい。
(5)は誤り。労働安全衛生マネジメントシステムは、自主的活動であるため、外部の機関による監査を受けることは規定されていません。
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衛生管理者の過去問の解説:関係法令:一般(2021年10月) https://www.1eisei.com/expound-hourei-ippan/0100.html https://www.1eisei.com/expound-hourei-ippan/0100.html#respond Sat, 30 Oct 2021 01:00:42 +0000 https://www.1eisei.com/?p=3175 衛生管理者の過去問の解説:関係法令:一般(2021年10月)

ここでは、2021年(令和3年)10月公表の過去問のうち「関係法令:一般(有害業務に係るもの以外のもの)」の10問について解説いたします。
この過去問は、第1種衛生管理者、第2種衛生管理者の試験の範囲です。
なお、特例第1種衛生管理者試験の範囲には含まれません。

それぞれの科目の解説は、下記ページからどうぞ。

衛生管理者の過去問の解説:関係法令:有害(2021年10月)
衛生管理者の過去問の解説:労働衛生:有害(2021年10月)
衛生管理者の過去問の解説:関係法令:一般(2021年10月)
衛生管理者の過去問の解説:労働衛生:一般(2021年10月)
衛生管理者の過去問の解説:労働生理(2021年10月)



問1 事業場の衛生管理体制に関する次の記述のうち、法令上、正しいものはどれか。
ただし、衛生管理者及び産業医の選任の特例はないものとする。

(1)衛生管理者を選任したときは、遅滞なく、所定の様式による報告書を、所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。
(2)常時2,000人を超え3,000人以下の労働者を使用する事業場では、4人の衛生管理者を選任しなければならない。
(3)常時50人以上の労働者を使用する警備業の事業場では、第二種衛生管理者免許を有する者のうちから衛生管理者を選任することができない。
(4)常時800人以上の労働者を使用する事業場では、その事業場に専属の産業医を選任しなければならない。
(5)常時300人を超え500人未満の労働者を使用し、そのうち、深夜業を含む業務に常時100人以上の労働者を従事させる事業場では、衛生工学衛生管理者の免許を受けた者のうちから衛生管理者を選任しなければならない。


答え(1)
(1)は正しい。衛生管理者は、選任すべき事由が発生した日から14日以内に選任し、遅滞なく、選任報告書を、所轄労働基準監督署長に提出しなければなりません。
(2)は誤り。常時2,000人を超え3,000人以下の労働者を使用する事業場では、5人以上の衛生管理者を選任しなければなりません。
(3)は誤り。警備業の事業場では、第二種衛生管理者免許を有する者のうちから衛生管理者を選任することができます。
(4)は誤り。常時1,000人以上の労働者を使用する事業場、または深夜業を含む業務など一定の有害業務に常時500人以上の労働者を使用する事業場において選任する産業医は、その事業場に専属の者でなければなりません。
(5)は誤り。常時労働者500人を超え、一定の有害業務(深夜業は含みません。)に常時労働者30人以上の事業場では、衛生管理者のうち1人を、衛生工学衛生管理者免許を受けた者のうちから選任しなければなりません。



問2 常時使用する労働者数が300人で、次の業種に属する事業場のうち、法令上、総括安全衛生管理者の選任が義務付けられていない業種はどれか。

(1)通信業
(2)各種商品小売業
(3)旅館業
(4)ゴルフ場業
(5)医療業


答え(5)
医療業の事業場では、常時使用する労働者数が1,000人以上で総括安全衛生管理者の選任が義務付けられています。



問3 産業医に関する次の記述のうち、法令上、誤っているものはどれか。

(1)産業医を選任した事業者は、産業医に対し、労働者の業務に関する情報であって産業医が労働者の健康管理等を適切に行うために必要と認めるものを提供しなければならない。
(2)産業医を選任した事業者は、その事業場における産業医の業務の具体的な内容、産業医に対する健康相談の申出の方法、産業医による労働者の心身の状態に関する情報の取扱いの方法を、常時各作業場の見やすい場所に掲示し、又は備え付ける等の方法により、労働者に周知させなければならない。
(3)産業医は、衛生委員会に対して労働者の健康を確保する観点から必要な調査審議を求めることができる。
(4)産業医は、衛生委員会を開催した都度作成する議事概要を、毎月1回以上、事業者から提供されている場合には、作業場等の巡視の頻度を、毎月1回以上から2か月に1回以上にすることができる。
(5)事業者は、産業医から労働者の健康管理等について勧告を受けたときは、当該勧告の内容及び当該勧告を踏まえて講じた措置の内容(措置を講じない場合にあっては、その旨及びその理由)を記録し、これを3年間保存しなければならない。


答え(4)
(1)(2)(3)(5)は正しい。
(4)は誤り。産業医が、事業者から、毎月1回以上、労働者の健康障害を防止し、または労働者の健康を保持するために必要な情報であって、衛生委員会または安全衛生委員会における調査審議を経て事業者が産業医に提供することとした情報の提供を受けている場合であって、事業者の同意を得ているときは、産業医の作業場等の巡視の頻度を、毎月1回以上から2か月に1回以上にすることができます。

働き方改革関連法の成立に伴い、改正労働安全衛生法が2019年4月1日から施行されました。
これにより長時間労働やメンタルヘルス不調などで、健康リスクが高い状況にある労働者を見落とさないため、産業医による健康相談や面接指導などが確実に実施されるための整備が図られました。



問4 労働安全衛生規則に基づく医師による健康診断について、法令に違反しているものは次のうちどれか。

(1)雇入時の健康診断において、医師による健康診断を受けた後3か月を経過しない者が、その健康診断結果を証明する書面を提出したときは、その健康診断の項目に相当する項目を省略している。
(2)雇入時の健康診断の項目のうち、聴力の検査は、35歳及び40歳の者並びに45歳以上の者に対しては、1,000Hz及び4,000Hzの音について行っているが、その他の年齢の者に対しては、医師が適当と認めるその他の方法により行っている。
(3)深夜業を含む業務に常時従事する労働者に対し、6か月以内ごとに1回、定期に、健康診断を行っているが、胸部エックス線検査は、1年以内ごとに1回、定期に、行っている。
(4)事業場において実施した定期健康診断の結果、健康診断項目に異常所見があると診断された労働者については、健康を保持するために必要な措置について、健康診断が行われた日から3か月以内に、医師から意見聴取を行っている。
(5)常時50人の労働者を使用する事業場において、定期健康診断の結果については、遅滞なく、所轄労働基準監督署長に報告を行っているが、雇入時の健康診断の結果については報告を行っていない。


答え(2)
(1)(3)(4)(5)は違反していない。
(2)は違反している。定期健康診断において聴力の検査については、35歳および40歳の者ならびに45歳以上の者を除いて、医師が適当と認める聴力(1,000Hzまたは4,000Hzの音に係る聴力を除く。)の検査をもって代えることができます。



問5 労働安全衛生法に基づく心理的な負担の程度を把握するための検査(以下「ストレスチェック」という。)及びその結果等に応じて実施される医師による面接指導に関する次の記述のうち、法令上、正しいものはどれか。

(1)常時50人以上の労働者を使用する事業場においては、6か月以内ごとに1回、定期に、ストレスチェックを行わなければならない。
(2)事業者は、ストレスチェックの結果が、衛生管理者及びストレスチェックを受けた労働者に通知されるようにしなければならない。
(3)労働者に対するストレスチェックの事項は、「職場における当該労働者の心理的な負担の原因」、「当該労働者の心理的な負担による心身の自覚症状」及び「職場における他の労働者による当該労働者への支援」に関する項目である。
(4)事業者は、ストレスチェックの結果、心理的な負担の程度が高い労働者全員に対し、医師による面接指導を行わなければならない。
(5)事業者は、医師による面接指導の結果に基づき、当該面接指導の結果の記録を作成して、これを3年間保存しなければならない。


答え(3)
(1)は誤り。常時50人以上の労働者を使用する事業場においては、1年以内ごとに1回、定期に、ストレスチェックを行わなければなりません。
(2)は誤り。事業者は、ストレスチェックを受けた労働者に対し、当該ストレスチェックを行った医師等から、遅滞なく、当該ストレスチェックの結果が通知されるようにしなければなりません。
(3)は正しい。
(4)は誤り。事業者は、ストレスチェックの結果、心理的な負担の程度が高い労働者で、面接指導を受ける必要があると実施者が認めた者が、医師による面接指導を受けることを希望する旨を申し出たときは、遅滞なく、医師による面接指導を行わなければなりません。
(5)は誤り。事業者は、面接指導の結果に基づき、当該面接指導の結果の記録を作成して、これを5年間保存しなければなりません。



問6 雇入れ時の安全衛生教育における次のAからDの教育事項について、法令上、金融業の事業場において省略できるものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。

A 従事させる業務に関して発生するおそれのある疾病の原因及び予防に関すること。
B 作業開始時の点検に関すること。
C 整理、整頓及び清潔の保持に関すること。
D 作業手順に関すること。

(1)A,B
(2)A,C
(3)B,C
(4)B,D
(5)C,D


答え(4)
金融業医療業警備業などの業種の事業場において、下記の教育事項は省略できます。
●機械等、原材料等の危険性または有害性およびこれらの取扱い方法に関すること。
●安全装置、有害物抑制装置または保護具の性能およびこれらの取扱い方法に関すること。
作業手順に関すること。
作業開始時の点検に関すること。



問7 事業場の建築物、施設等に関する措置について、労働安全衛生規則の衛生基準に違反していないものは次のうちどれか。

(1)日常行う清掃のほか、1年に1回、定期に、統一的に大掃除を行っている。
(2)男性25人、女性25人の労働者を常時使用している事業場で、労働者が臥(が)床することのできる休養室又は休養所を男性用と女性用に区別して設けていない。
(3)坑内等特殊な作業場以外の作業場において、男性用小便所の箇所数は、同時に就業する男性労働者50人以内ごとに1個以上としている。
(4)事業場に附属する食堂の床面積を、食事の際の1人について、0.8m2としている。
(5)労働衛生上の有害業務を有しない事業場において、窓その他の開口部の直接外気に向かって開放することができる部分の面積が、常時床面積の15分の1である屋内作業場に、換気設備を設けていない。


答え(5)
(1)は違反している。大掃除は、6か月以内ごとに1回、定期に行わなければなりません。
(2)は違反している。常時50人以上または常時女性30人以上の労働者を使用するときは、労働者が臥床する(横になる)ことのできる休養室または休養所を、男性用と女性用に区別して設けなければなりません
(3)は違反している。坑内等特殊な作業場以外の作業場において、男性用小便所の箇所数は、同時に就業する男性労働者30人以内ごとに1個以上としなければなりません。
(4)は違反している。事業場に附属する食堂の床面積は、食事の際の1人について、1m2以上としなければなりません。
(5)は違反していない。



問8 事務室の空気環境の調整に関する次の文中の[  ]内に入れるA及びBの数値の組合せとして、法令上、正しいものは(1)~(5)のうちどれか。

「空気調和設備又は機械換気設備を設けている場合は、室に供給される空気が、次に適合するように当該設備を調整しなければならない。
① 1気圧、温度25 ℃とした場合の当該空気1m3中に含まれる浮遊粉じん量が[ A ]mg以下であること。
② 1気圧、温度25 ℃とした場合の当該空気1m3中に含まれるホルムアルデヒドの量が[ B ]mg以下であること。」

(1)A:0.15 B:0.1
(2)A:0.15 B:0.3
(3)A:0.5 B:0.1
(4)A:0.5 B:0.3
(5)A:0.5 B:0.5


答え(1)
「空気調和設備又は機械換気設備を設けている場合は、室に供給される空気が、次に適合するように当該設備を調整しなければならない。
① 1気圧、温度25 ℃とした場合の当該空気1m3中に含まれる浮遊粉じん量が[0.15]mg以下であること。
② 1気圧、温度25 ℃とした場合の当該空気1m3中に含まれるホルムアルデヒドの量が[0.1]mg以下であること。」



問9 労働基準法における労働時間等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1)1日8時間を超えて労働させることができるのは、時間外労働の協定を締結し、これを所轄労働基準監督署長に届け出た場合に限られている。
(2)労働時間に関する規定の適用については、事業場を異にする場合は労働時間を通算しない。
(3)労働時間が8時間を超える場合においては、少なくとも45分の休憩時間を労働時間の途中に与えなければならない。
(4)機密の事務を取り扱う労働者については、所轄労働基準監督署長の許可を受けなくても労働時間に関する規定は適用されない。
(5)監視又は断続的労働に従事する労働者については、所轄労働基準監督署長の許可を受ければ、労働時間及び年次有給休暇に関する規定は適用されない。


答え(4)
(1)は誤り。たとえば、1か月単位の変形労働時間制を採用する場合では、就業規則に定める方法をとれば、労使協定を締結しなくても、労働時間を延長することができます。
(2)は誤り。事業場を異にする場合においても、労働時間に関する規定の適用については、労働時間を通算します。
(3)は誤り。使用者は、労働時間が6時間を超える場合においては少なくとも45分、8時間を超える場合においては少なくとも1時間の休憩時間を労働時間の途中に与えなければなりません。
(4)は正しい。
(5)は誤り。この場合、労働時間に関する規定は適用されませんが、年次有給休暇に関する規定は適用されます(つまり、年休は普通に与えられます。)。



問10 週所定労働時間が25時間、週所定労働日数が4日である労働者であって、雇入れの日から起算して3年6か月継続勤務したものに対して、その後1年間に新たに与えなければならない年次有給休暇日数として、法令上、正しいものは(1)~(5)のうちどれか。
ただし、その労働者はその直前の1年間に全労働日の8割以上出勤したものとする。

(1)8日
(2)9日
(3)10日
(4)11日
(5)12日


答え(3)
週所定労働日数が4日以下で週所定労働時間が30時間未満の労働者は、付与対象者の週所定労働日数に応じた年次有給休暇日数(比例付与日数)が付与されます。その計算式は、次のとおりです。なお、求めた日数の端数は切り捨てます。

比例付与日数=通常の労働者の付与日数×付与対象者の週所定労働日数÷5.2日

3年6か月継続勤務した通常労働者に対しては、14日の年次有給休暇が与えられます。
比例付与日数を計算すると次のようになります。

14日×4日÷5.2日 ≒10.76日

日数の端数は切り捨てますので、この労働者には、10日の年次有給休暇が与えられます。

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衛生管理者の過去問の解説:労働衛生:有害(2021年10月) https://www.1eisei.com/expound-eisei-yuugai/0099.html https://www.1eisei.com/expound-eisei-yuugai/0099.html#respond Wed, 20 Oct 2021 01:00:47 +0000 https://www.1eisei.com/?p=3167 衛生管理者の過去問の解説:労働衛生:有害(2021年10月)

ここでは、2021年(令和3年)10月公表の過去問のうち「労働衛生:有害(有害業務に係るもの)」の10問について解説いたします。
この過去問は、第1種衛生管理者、特例第1種衛生管理者の試験の範囲です。
なお、第2種衛生管理者試験の範囲には含まれません。

それぞれの科目の解説は、下記ページからどうぞ。

衛生管理者の過去問の解説:関係法令:有害(2021年10月)
衛生管理者の過去問の解説:労働衛生:有害(2021年10月)
衛生管理者の過去問の解説:関係法令:一般(2021年10月)
衛生管理者の過去問の解説:労働衛生:一般(2021年10月)
衛生管理者の過去問の解説:労働生理(2021年10月)



問11 労働衛生対策を進めるに当たっては、作業管理、作業環境管理及び健康管理が必要であるが、次のAからEの対策例について、作業管理に該当するものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。

A 振動工具の取扱い業務において、その振動工具の周波数補正振動加速度実効値の3軸合成値に応じた振動ばく露時間の制限を行う。
B 有機溶剤業務を行う作業場所に設置した局所排気装置のフード付近の吸い込み気流の風速を測定する。
C 強烈な騒音を発する場所における作業において、その作業の性質や騒音の性状に応じた耳栓や耳覆いを使用させる。
D 有害な化学物質を取り扱う設備を密閉化する。
E 鉛健康診断の結果、鉛業務に従事することが健康の保持のために適当でないと医師が認めた者を配置転換する。

(1)A,B
(2)A,C
(3)B,C
(4)C,D
(5)D,E


答え(2)
A,Cは、作業管理に該当します。
B,Dは、作業環境管理に該当します。
Eは、健康管理に該当します。



問12 次の化学物質のうち、常温・常圧(25℃、1気圧)の空気中で蒸気として存在するものはどれか。
ただし、蒸気とは、常温・常圧で液体又は固体の物質が蒸気圧に応じて揮発又は昇華して気体となっているものをいうものとする。

(1)塩化ビニル
(2)ホルムアルデヒド
(3)二硫化炭素
(4)二酸化硫黄
(5)アンモニア


答え(3)
(1)は誤り。塩化ビニルは、ガスとして存在します。
(2)は誤り。ホルムアルデヒドは、ガスとして存在します。
(3)は正しい。二硫化炭素は、レーヨンなど化学繊維の製造工程でも使用される無色の液体で、空気中においては蒸気として存在します。
(4)は誤り。二酸化硫黄は、ガスとして存在します。
(5)は誤り。アンモニアは、ガスとして存在します。



問13 作業環境における有害要因による健康障害に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1)電離放射線による中枢神経系障害は、確率的影響に分類され、被ばく線量がしきい値を超えると発生率及び重症度が線量の増加に応じて増加する。
(2)金属熱は、鉄、アルミニウムなどの金属を溶融する作業などに長時間従事した際に、高温により体温調節機能が障害を受けたことにより発生する。
(3)潜水業務における減圧症は、浮上による減圧に伴い、血液中に溶け込んでいた酸素が気泡となり、血管を閉塞したり組織を圧迫することにより発生する。
(4)振動障害は、チェーンソーなどの振動工具によって生じる障害で、手のしびれなどの末梢(しょう)神経障害やレイノー現象などの末梢循環障害がみられる。
(5)凍瘡(そう)は、皮膚組織の凍結壊(え)死を伴うしもやけのことで、0℃以下の寒冷にばく露することによって発生する。


答え(4)
(1)は誤り。電離放射線による中枢神経系障害は、確定的影響に分類され、被ばく線量がしきい値を超えると発生率及び重篤度が線量の増加に応じて増加します。
(2)は誤り。金属熱は、金属の溶融作業などで亜鉛、銅などの金属の酸化物のヒュームを吸入することにより発生し、悪寒、発熱、関節痛などの症状がみられます。
(3)は誤り。減圧症は、潜函作業者、潜水作業者などに発症するもので、高圧下作業からの減圧に伴い、血液中や組織中に溶け込んでいた窒素の気泡化が関与して発生し、皮膚のかゆみ、関節痛、神経の麻痺などの症状がみられます。
(4)は正しい。
(5)は誤り。凍瘡とは、しもやけのことで、異常な寒冷にばく露することによって発生する凍傷とは異なり、日常生活内での軽度の寒冷と湿気により発生します。



問14 金属による健康障害に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)カドミウム中毒では、上気道炎、肺炎、腎機能障害などがみられる。
(2)鉛中毒では、貧血、末梢(しょう)神経障害、腹部の疝(せん)痛などがみられる。
(3)マンガン中毒では、筋のこわばり、震え、歩行困難などのパーキンソン病に似た症状がみられる。
(4)ベリリウム中毒では、溶血性貧血、尿の赤色化などの症状がみられる。
(5)金属水銀中毒では、感情不安定、幻覚などの精神障害や手指の震えなどの症状・障害がみられる。


答え(4)
(1)(2)(3)(5)は正しい。
(4)は誤り。ベリリウムでは、触性皮膚炎、肺炎、ベリリウム肺などの症状がみられます。



問15 厚生労働省の「化学物質等による危険性又は有害性等の調査等に関する指針」において示されている化学物質等による疾病に係るリスクを見積もる方法として、適切でないものは次のうちどれか。

(1)発生可能性及び重篤度を相対的に尺度化し、それらを縦軸と横軸として、あらかじめ発生可能性及び重篤度に応じてリスクが割り付けられた表を使用する方法
(2)取り扱う化学物質等の年間の取扱量及び作業時間を一定の尺度によりそれぞれ数値化し、それらを加算又は乗算等する方法
(3)発生可能性及び重篤度を段階的に分岐していく方法
(4)ILOの化学物質リスク簡易評価法(コントロール・バンディング)を用いる方法
(5)対象の化学物質等への労働者のばく露の程度及び当該化学物質等による有害性を相対的に尺度化し、それらを縦軸と横軸とし、あらかじめばく露の程度及び有害性の程度に応じてリスクが割り付けられた表を使用する方法


答え(2)
(1)(3)(4)(5)は適切。
(2)は不適切。このような方法は規定されていません。選択肢とよく似た方法として、発生可能性及び重篤度を一定の尺度によりそれぞれ数値化し、それらを加算又は乗算等してリスクを見積もる方法があります。



問16 作業環境における騒音及びそれによる健康障害に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)音圧レベルは、その音圧と、通常、人間が聴くことができる最も小さな音圧(20μPa)との比の常用対数を20倍して求められ、その単位はデシベル(dB)で表される。
(2)等価騒音レベルは、単位時間(1分間)における音圧レベルを10秒間ごとに平均化した幾何平均値で、変動する騒音レベルの平均値として表した値である。
(3)騒音レベルの測定は、通常、騒音計の周波数重み付け特性Aで行う。
(4)騒音性難聴の初期に認められる4,000Hz付近を中心とする聴力低下の型をC5dipという。
(5)騒音は、自律神経系や内分泌系へも影響を与え、交感神経の活動の亢(こう)進や副腎皮質ホルモンの分泌の増加が認められることがある。


答え(2)
(1)(3)(4)(5)は正しい。
(2)は誤り。等価騒音レベルは、時間的に変動する騒音レベルのエネルギー的な平均値を表す量です。



問17 電離放射線などに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)電離放射線には、電磁波と粒子線がある。
(2)エックス線は、通常、エックス線装置を用いて発生させる人工の電離放射線であるが、放射性物質から放出されるガンマ線と同様に電磁波である。
(3)エックス線は、紫外線より波長の長い電磁波である。
(4)電離放射線の被ばくによる白内障は、晩発障害に分類され、被ばく後、半年~30年後に現れることが多い。
(5)電離放射線を放出してほかの元素に変わる元素を放射性同位元素(ラジオアイソトープ)という。


答え(3)
(1)(2)(4)(5)は正しい。
(3)は誤り。エックス線は、紫外線より波長の短い電磁波です。



問18 厚生労働省の「作業環境測定基準」及び「作業環境評価基準」に基づく作業環境測定及びその結果の評価に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1)管理濃度は、有害物質に関する作業環境の状態を単位作業場所の作業環境測定結果から評価するための指標として設定されたものである。
(2)原材料を反応槽へ投入する場合など、間欠的に有害物質の発散を伴う作業による気中有害物質の最高濃度は、A測定の結果により評価される。
(3)単位作業場所における気中有害物質濃度の平均的な分布は、B測定の結果により評価される。
(4)A測定の第二評価値及びB測定の測定値がいずれも管理濃度に満たない単位作業場所は、第一管理区分になる。
(5)B測定の測定値が管理濃度を超えている単位作業場所は、A測定の結果に関係なく第三管理区分に区分される。


答え(1)
(1)は正しい。
(2)は誤り。原材料を反応槽へ投入する場合など、間欠的に有害物質の発散を伴う作業による気中有害物質の最高濃度は、B測定の結果により評価されます。
(3)は誤り。単位作業場所における気中有害物質濃度の平均的な分布は、A測定の結果により評価されます。
(4)は誤り。A測定の第一評価値およびB測定の測定値がいずれも管理濃度に満たない場合は、第一管理区分となります。
(5)は誤り。B測定の測定値が管理濃度の1.5倍を超えている場合は、A測定の結果に関係なく第三管理区分となります。



問19 特殊健康診断に関する次の文中の[  ]内に入れるAからCの語句の組合せとして、正しいものは(1)~(5)のうちどれか。

「特殊健康診断において有害物の体内摂取量を把握する検査として、生物学的モニタリングがあり、トルエンについては、尿中の[ A ]を測定し、[ B ]については、[ C ]中のデルタアミノレブリン酸を測定する。」

(1)A:馬尿酸 B:鉛 C:尿
(2)A:馬尿酸 B:鉛 C:血液
(3)A:マンデル酸 B:鉛 C:尿
(4)A:マンデル酸 B:水銀 C:尿
(5)A:マンデル酸 B:水銀 C:血液


答え(1)
「特殊健康診断において有害物の体内摂取量を把握する検査として、生物学的モニタリングがあり、トルエンについては尿中の[馬尿酸]を測定し、[鉛]については、[尿]中のデルタアミノレブリン酸を測定する。」

「特殊健康診断」について法改正がありました。

例えば、特化則に規定されるスチレンの検査項目は、下記の通り改正されています。

【改正前】尿中のマンデル酸の量の測定
【改正後】尿中のマンデル酸及びフェニルグリオキシル酸の総量の測定

施行日は令和2年7月1日です。
また、特化則以外にも、有機則、鉛則、四アルキル則についても改正されています。
各規則が制定されてから40年以上が経ち、健康障害に関する事情が変わってきたため、大幅に変更されました。
施行日以降は、新基準での解答が求められますのでご注意ください。

参考】化学物質取扱業務従事者に係る特殊健康診断の項目を見直しました(令和2年7月1日 施行)



問20 呼吸用保護具に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1)防毒マスクの吸収缶の色は、一酸化炭素用は黒色で、有機ガス用は赤色である。
(2)高濃度の有害ガスに対しては、防毒マスクではなく、送気マスクか自給式呼吸器を使用する。
(3)型式検定合格標章のある防じんマスクでも、ヒュームのような微細な粒子に対して使用してはならない。
(4)防じんマスクの手入れの際、ろ過材に付着した粉じんは圧縮空気で吹き飛ばすか、ろ過材を強くたたいて払い落として除去する。
(5)防じんマスクは作業に適したものを選択し、顔面とマスクの面体の高い密着性が要求される有害性の高い物質を取り扱う作業については、使い捨て式のものを選ぶ。


答え(2)
(1)は誤り。吸収缶の色は、一酸化炭素用は赤色で、有機ガス用は黒色である。
(2)は正しい。
(3)は誤り。型式検定合格標章のある防じんマスクであれば、ヒュームに対して有効です。なお、ヒュームとは、金属蒸気などが空気中で凝固し、固体の微粒子となって空気中に浮遊しているものをいいます。
(4)は誤り。このような手入れの方法では、ろ過材を破損させるおそれがあります。防じんマスクの手入れは、水洗できるものは水洗し、できないものは湿らせた布などで粉じんをふき取りましょう。
(5)は誤り。防じんマスクは作業に適したものを選択し、顔面とマスクの面体の高い密着性が要求される有害性の高い物質を取り扱う作業については、取替え式のものを選びます。
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衛生管理者の過去問の解説:関係法令:有害(2021年10月) https://www.1eisei.com/expound-hourei-yuugai/0098.html https://www.1eisei.com/expound-hourei-yuugai/0098.html#respond Sun, 10 Oct 2021 01:00:33 +0000 https://www.1eisei.com/?p=3160 衛生管理者の過去問の解説:関係法令:有害(2021年10月)

ここでは、2021年(令和3年)10月公表の過去問のうち「関係法令:有害(有害業務に係るもの)」の10問について解説いたします。
この過去問は、第1種衛生管理者、特例第1種衛生管理者の試験の範囲です。
なお、第2種衛生管理者試験の範囲には含まれません。

それぞれの科目の解説は、下記ページからどうぞ。

衛生管理者の過去問の解説:関係法令:有害(2021年10月)
衛生管理者の過去問の解説:労働衛生:有害(2021年10月)
衛生管理者の過去問の解説:関係法令:一般(2021年10月)
衛生管理者の過去問の解説:労働衛生:一般(2021年10月)
衛生管理者の過去問の解説:労働生理(2021年10月)



問1 衛生管理者及び産業医の選任に関する次の記述のうち、法令上、定められていないものはどれか。
ただし、衛生管理者及び産業医の選任の特例はないものとする。

(1)常時500人を超える労働者を使用し、そのうち多量の高熱物体を取り扱う業務に常時30人以上の労働者を従事させる事業場では、選任する衛生管理者のうち少なくとも1人を専任の衛生管理者としなければならない。
(2)深夜業を含む業務に常時550人の労働者を従事させる事業場では、その事業場に専属の産業医を選任しなければならない。
(3)常時3,300人の労働者を使用する事業場では、2人以上の産業医を選任しなければならない。
(4)常時600人の労働者を使用し、そのうち多量の低温物体を取り扱う業務に常時35人の労働者を従事させる事業場では、選任する衛生管理者のうち少なくとも1人を衛生工学衛生管理者免許を受けた者のうちから選任しなければならない。
(5)2人以上の衛生管理者を選任すべき事業場では、そのうち1人については、その事業場に専属でない労働衛生コンサルタントのうちから選任することができる。


答え(4)
(1)は正しい。常時500人を超える労働者を使用する事業場で、多量の高熱物体を取り扱う業務などに常時30人以上の労働者を従事させる事業場では、衛生管理者のうち少なくとも1人を、専任の衛生管理者として選任しなければなりません。
(2)は正しい。常時1,000人以上の労働者を使用する事業場、または深夜業を含む業務などに常時500人以上の労働者を従事させる事業場では、産業医は、その事業場に専属の者でなければなりません。
(3)は正しい。常時3,000人を超える労働者を使用する事業場では、産業医を2人以上選任しなければなりません。
(4)は定められていない。常時500人を超える労働者を使用する事業場で、多量の高熱物体を取り扱う業務などに常時30人以上の労働者を従事させる事業場では、衛生管理者のうち1人を、衛生工学衛生管理者免許を受けた者のうちから選任しなければなりません。ただし、選択肢にある「多量の低温物体を取り扱う業務」は、衛生工学衛生管理者免許を受けた者のうちから選任しなければならない有害業務に該当しません
(5)は正しい。衛生管理者は、原則その事業場に専属の者でなければなりませんが、2人以上選任する場合に、そのうち1人については事業場に専属でない労働衛生コンサルタントでも構いません。



問2 次の装置のうち、法令上、定期自主検査の実施義務が規定されているものはどれか。

(1)木工用丸のこ盤を使用する屋内の作業場所に設けた局所排気装置
(2)塩酸を使用する屋内の作業場所に設けた局所排気装置
(3)アーク溶接を行う屋内の作業場所に設けた全体換気装置
(4)フェノールを取り扱う特定化学設備
(5)アンモニアを使用する屋内の作業場所に設けたプッシュプル型換気装置


答え(4)
特定化学設備またはその附属設備については、2年以内ごとに1回、定期自主検査を実施しなければなりません。



問3 次のAからDの作業について、法令上、作業主任者の選任が義務付けられているものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。

A 水深10m以上の場所における潜水の作業
B セメント製造工程においてセメントを袋詰めする作業
C 製造工程において硫酸を用いて行う洗浄の作業
D 石炭を入れてあるホッパーの内部における作業

(1)A,B
(2)A,C
(3)A,D
(4)B,C
(5)C,D


答え(5)
Aは作業主任者の選任が義務付けられていない。ただし、潜水作業を行なう者は、潜水士の資格が必要です。
Bは作業主任者の選任が義務付けられていない。このような粉じん作業では、作業主任者の選任が義務付けられていません。
Cは作業主任者の選任が義務付けられている。硫酸は特定化学物質に該当しますので、特定化学物質作業主任者を選任しなければなりません。
Dは作業主任者の選任が義務付けられている。ホッパーとはロート状の貯蔵庫です。このような作業では、酸素欠乏危険作業主任者を選任しなければなりません。



問4 次の特定化学物質を製造しようとするとき、労働安全衛生法に基づく厚生労働大臣の許可を必要としないものはどれか。

(1)ベンゾトリクロリド
(2)ベリリウム
(3)オルト-フタロジニトリル
(4)ジアニシジン
(5)アルファ-ナフチルアミン


答え(3)
(1)(2)(4)(5)は、製造許可物質に該当します。これらは特定化学物質の第一類物質に該当します。
(3)オルト-フタロジニトリルは、製造許可物質に該当しません。オルト-フタロジニトリルは、特定化学物質の管理第二類物質に該当します。



問5 次のAからDの機械等について、法令上、厚生労働大臣が定める規格を具備しなければ、譲渡し、貸与し、又は設置してはならないものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。

A 放射線測定器
B 防音保護具
C ハロゲンガス用防毒マスク
D 電動ファン付き呼吸用保護具

(1)A,B
(2)A,C
(3)A,D
(4)B,D
(5)C,D


答え(5)
Aは譲渡等制限の対象になっていません。放射線測定器は、ガンマ線などの放射線量を測定するための機器です。
Bは譲渡等制限の対象になっていません。防音保護具は、耳栓やイヤーマフなど騒音作業場で作業するとき使用する保護具です。
Cは譲渡等制限の対象になっています。ハロゲンガス用防毒マスクは、フッ素や塩素といったハロゲンガスを、呼吸器から吸い込まないようにするための呼吸用保護具です。
Dは譲渡等制限の対象になっています。電動ファン付き呼吸用保護具は、面体に電池で動くファンが取り付けられた呼吸用保護具です。



問6 事業者が、法令に基づく次の措置を行ったとき、その結果について所轄労働基準監督署長に報告することが義務付けられているものはどれか。

(1)雇入時の有機溶剤等健康診断
(2)定期に行う特定化学物質健康診断
(3)特定化学設備についての定期自主検査
(4)高圧室内作業主任者の選任
(5)鉛業務を行う屋内作業場についての作業環境測定


答え(2)
(1)(3)(4)(5)は、報告が義務付けられていない。
(2)は、報告が義務付けられている。健康診断は、雇入れ時に実施し、その後、定期的に実施するのが一般的です。
行政は、労働者が働くことで、健康状態がどのように変化しているかを知りたいので、定期の健康診断について報告が義務付けられています。



問7 屋内作業場において、第二種有機溶剤等を使用して常時洗浄作業を行う場合の措置として、有機溶剤中毒予防規則上、正しいものは次のうちどれか。
ただし、同規則に定める適用除外及び設備の特例はないものとする。

(1)作業場所に設ける局所排気装置について、外付け式フードの場合は最大で0.4m/sの制御風速を出し得る能力を有するものにする。
(2)作業中の労働者が有機溶剤等の区分を容易に知ることができるよう、容器に青色の表示をする。
(3)有機溶剤作業主任者に、有機溶剤業務を行う屋内作業場について、作業環境測定を実施させる。
(4)作業場所に設けたプッシュプル型換気装置について、1年を超える期間使用しない場合を除き、1年以内ごとに1回、定期に、自主検査を行う。
(5)作業に常時従事する労働者に対し、1年以内ごとに1回、定期に、有機溶剤等健康診断を行う。


答え(4)
(1)は誤り。作業場所に設ける局所排気装置について、囲い式フードの場合、0.4m/sの制御風速(フード開口面における最小風速)を出すことができる能力を有するものでなければなりません。
(2)は誤り。第二種有機溶剤等の色分けの区分は、黄色で表示します。
(3)は誤り。有機溶剤業務を行う屋内作業場については、作業環境測定士に作業環境測定を実施させなければなりません。
(4)は正しい。
(5)は誤り。事業者は、屋内作業場等(第三種有機溶剤等にあっては、タンク等の内部に限ります。)で第一種または第二種有機溶剤等を製造し、もしくは取り扱う業務に常時従事する労働者に対し、雇入れの際、当該業務への配置替えの際およびその後6か月以内ごとに1回、定期に、一定の項目について医師による健康診断を行わなければなりません。



問8 次の業務のうち、当該業務に労働者を就かせるとき、法令に基づく安全又は衛生のための特別の教育を行わなければならないものに該当しないものはどれか。

(1)石綿等が使用されている建築物の解体等の作業に係る業務
(2)チェーンソーを用いて行う造材の業務
(3)特定化学物質のうち第二類物質を取り扱う作業に係る業務
(4)廃棄物の焼却施設において焼却灰を取り扱う業務
(5)エックス線装置を用いて行う透過写真の撮影の業務


答え(3)
(1)(2)(4)(5)は、特別の教育を行わなければならない。
(3)は該当しない。



問9 粉じん障害防止規則に基づく措置に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
ただし、同規則に定める適用除外及び特例はないものとする。

(1)屋内の特定粉じん発生源については、その区分に応じて密閉する設備、局所排気装置、プッシュプル型換気装置若しくは湿潤な状態に保つための設備の設置又はこれらと同等以上の措置を講じなければならない。
(2)常時特定粉じん作業を行う屋内作業場については、6か月以内ごとに1回、定期に、空気中の粉じんの濃度の測定を行い、その測定結果等を記録して、これを7年間保存しなければならない。
(3)特定粉じん発生源に係る局所排気装置に、法令に基づき設ける除じん装置は、粉じんの種類がヒュームである場合には、サイクロンによる除じん方式のものでなければならない。
(4)特定粉じん作業以外の粉じん作業を行う屋内作業場については、全体換気装置による換気の実施又はこれと同等以上の措置を講じなければならない。
(5)粉じん作業を行う屋内の作業場所については、毎日1回以上、清掃を行わなければならない。


答え(3)
(1)(2)(4)(5)は正しい。
(3)は誤り。除じん装置は、粉じんの種類がヒュームである場合には、ろ過除じん方式、または電気除じん方式のものでなければなりません。
一方、ヒューム以外の粉じんでは、サイクロンによる除じん方式、スクラバによる除じん方式でも構いません。



問10 女性については、労働基準法に基づく危険有害業務の就業制限により次の表の左欄の年齢に応じ右欄の重量以上の重量物を取り扱う業務に就かせてはならないとされているが、同表に入れるAからCの数値の組合せとして、正しいものは(1)~(5)のうちどれか。

問10表

(1)A:10 B:20 C:20
(2)A:10 B:20 C:25
(3)A:10 B:25 C:20
(4)A:12 B:20 C:25
(5)A:12 B:25 C:20


答え(5)
(1)(2)(3)(4)は誤り。
(5)は正しい。断続作業とは、一時的に途切れたりする作業のことです。また継続作業とは、引き続き行われる作業のことです。
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衛生管理者の予想問題 https://www.1eisei.com/exam/0097.html https://www.1eisei.com/exam/0097.html#respond Thu, 01 Jul 2021 01:00:42 +0000 https://www.1eisei.com/?p=3026 衛生管理者の予想問題
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予想問題① 関係法令:一般

問題 労働基準法における労働時間等の労使協定に関する次のAからEの記述のうち、休日労働の時間を含むものは(1)から(5)のうちどれか。
ただし、労使協定とは、「労働者の過半数で組織する労働組合(その労働組合がない場合は労働者の過半数を代表する者)と使用者との書面による協定」をいうものとする。【340310】

A 労働時間を延長して労働させることができる1か月について45時間の限度時間
B 労働時間を延長して労働させることができる1年について360時間の限度時間
C 通常予見することのできない業務量の大幅な増加等に伴い臨時的に限度時間を超えて労働させる必要がある場合において、1か月について労働時間を延長して労働させることができる100時間未満の時間
D 対象期間の初日から1か月ごとに区分した各期間に当該各期間の直前の1か月、2か月、3か月、4か月及び5か月の期間を加えたそれぞれの期間における労働時間を延長して労働させた1か月当たりの80時間の平均時間
E 通常予見することのできない業務量の大幅な増加等に伴い臨時的に限度時間を超えて労働させる必要がある場合において、1年について労働時間を延長して労働させることができる720時間以下の時間

(1)A,B
(2)B,C
(3)C,D
(4)D,E
(5)A,E


答え(3)
選択肢のC,Dは、時間外労働時間に加え、休日労働時間を含みます
この問題は、労働基準法の第36条(サブロク協定)に関する問題です。
働き方改革が推進され、時間外労働の上限が罰則付きで法令に規定されるなどの改正が2019年4月から施行されました(中小企業は2020年4月から施行)。

予想問題② 関係法令:一般

問題 産業医に関する次の記述のうち、法令上、誤っているものはどれか。

(1)産業医は、労働者の健康を確保するため必要があると認めるときは、事業者に対し、労働者の健康管理等について必要な勧告をすることができ、事業者は、当該勧告を尊重しなければならない。
(2)事業者は、産業医の勧告を受けたときは、当該勧告の内容を衛生委員会又は安全衛生委員会に報告しなければならない。
(3)事業者は、産業医による勧告を受けたときは、当該勧告の内容などを記録し、これを3年間保存しなければならない。
(4)事業者は、産業医が旅行、疾病、事故その他やむを得ない事由によって職務を行うことができないときは、代理者を選任しなければならない。
(5)産業医は、衛生委員会又は安全衛生委員会に対して労働者の健康を確保する観点から必要な調査審議を求めることができる。


答え(4)

(1)(2)(3)(5)は正しい。
(4)は誤り。代理者の選任は、総括安全衛生管理者、安全管理者、衛生管理者などについて規定されています。産業医では、代理者の選任は規定されていません。

働き方改革関連法の成立に伴い、改正労働安全衛生法が2019年4月1日から施行されました。
これにより長時間労働やメンタルヘルス不調などで、健康リスクが高い状況にある労働者を見落とさないため、産業医による健康相談や面接指導などが確実に実施されるための整備が図られました。

予想問題① 労働衛生:一般

問題 感染症に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。【340420】

(1)インフルエンザウイルスにはA型、B型及びC型の三つの型があるが、流行の原因となるのは、主として、A型及びB型である。
(2)風しんは、発熱、発疹(しん)、リンパ節腫脹(ちょう)を特徴とするウイルス性発疹(しん)症で、免疫のない女性が妊娠初期に風しんにかかると、胎児に感染し出生児が先天性風しん症候群(CRS)となる危険性がある。
(3)微生物を含む飛沫(まつ)の水分が蒸発して、5μm以下の小粒子として長時間空気中に浮遊し、空調などを通じて感染することを空気感染という。
(4)感染が成立し、症状が現れるまでの人をキャリアといい、感染したことに気付かずに病原体をばらまく感染源になることがある。
(5)人間の抵抗力が低下した場合は、通常、多くの人には影響を及ぼさない病原体が病気を発症させることがあり、これを不顕性感染という。


答え(5)
(1)(2)(3)(4)は正しい。
(5)人間の抵抗力が低下した場合は、通常、多くの人には影響を及ぼさない病原体が病気を発症させることがあり、これを日和見感染といいます。
また、微生物の感染が成立して、症状が現れない状態が継続することを不顕性感染といいます。

参考】衛生管理者が知らないでは済まされない感染症のこと

予想問題② 労働衛生:一般

問題 厚生労働省の「職場における受動喫煙防止のためのガイドライン」に基づく措置等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。【340310】

(1)第一種施設とは、多数の者が利用する施設のうち、学校、病院、児童福祉施設その他の受動喫煙により健康を損なうおそれが高い者が主として利用する施設で、原則敷地内禁煙とされている。
(2)第二種施設とは、多数の者が利用する施設のうち、一般の事務所や工場、飲食店など、第一種施設及び喫煙目的施設以外の施設で、原則屋内禁煙とされている。
(3)喫煙専用室とは、第二種施設等の屋内又は内部の場所の一部の場所であって、構造及び設備がその室外の場所(第二種施設等の屋内又は内部の場所に限る。)へのたばこの煙の流出を防止するための技術的基準に適合した室を、専ら喫煙をすることができる場所として定めたものをいう。
(4)喫煙専用室内では、飲食等を行うことが認められているが、指定たばこ(加熱式たばこ)専用喫煙室内では、専ら喫煙をする用途で使用されるものであることから飲食等が禁止されている。
(5)喫煙専用室などの喫煙可能な場所に 20歳未満の者を立ち入らせることが禁止されており、喫煙専用室の清掃作業も行なわせることができない。


答え(4)
(1)(2)(3)(5)は正しい。
(4)喫煙専用室内は、専ら喫煙をする用途で使用されるものであることから飲食等が禁止されています。
一方、指定たばこ(加熱式たばこ)専用喫煙室内では、飲食等を行うことが認められています

平成30年7月に健康増進法の一部を改正する法律が成立しました。
これを受けて職場における受動喫煙防止対策に関する「職場における受動喫煙防止のためのガイドライン」が示されています。

参考】職場における受動喫煙防止のためのガイドライン(基発0701第1号 令和元年7月1日)

予想問題③ 労働衛生:一般

問題 「労働安全衛生マネジメントシステムに関する指針」について、誤っているものはどれか。

(1)事業者は、安全衛生方針を表明し、労働者及び関係請負人その他の関係者に周知させる。
(2)事業者は、安全衛生目標の設定並びに安全衛生計画の作成、実施、評価及び改善に当たり、経営者の意見を反映させる。
(3)事業者は、危険性又は有害性等を調査する手順を定めるとともに、この手順に基づき、危険性又は有害性等を調査する。
(4)事業者は、安全衛生計画を適切かつ継続的に実施する手順を定めるとともに、この手順に基づき、安全衛生計画を適切かつ継続的に実施する。
(5)事業者は、定期的なシステム監査の計画を作成し、システム監査を適切に実施する。


答え(2)

(1)(3)(4)(5)は正しい。
(2)は誤り。経営者ではなく、労働者の意見を反映させます。

労働安全衛生マネジメントシステムは、英語表記(Occupational Safety and Health Management System)の頭文字を取ってOSHMS(オーエスエイチエムエス)といいます。
この指針は、1999年に公表され、2019年に改正されています。
これまで安全衛生活動は、優秀で経験豊富かつ熱意のあるスタッフに依存する傾向がありました。
しかし、それでは貴重なノウハウが継承されていかない懸念があります。
OSHMSは、こういった問題点を解決し、より良い職場環境づくりを行うために、自主的に目標を設定して改善を行なっていくための仕組みです。

予想問題① 労働生理

問題 下図は、脳などの正中縦断面であるが、灰色箇所のA~Eの説明のうち、誤っているものは(1)~(5)のうちどれか。【225237】

脳などの正中縦断面

(1)Aは前頭葉で、運動機能中枢、運動性言語中枢、精神機能中枢の機能を備える。
(2)Bは後頭葉で、視覚中枢の機能を備える。
(3)Cは小脳で、姿勢や身体の平衡(こう)を保つ。
(4)Dは延髄で、呼吸中枢、循環器中枢、消化中枢などの機能を備える。
(5)Eは視床下部で、自律神経系中枢の機能を備える。


答え(3)
(1)~(5)の脳の部位説明は正しい内容です。
ただし、Cの指し示す部位が誤りです。この部位は脳梁(のうりょう)と言い、左右の大脳をつなぐ線維束です。
小脳は、後頭葉の下側、脳幹の後ろ側に位置しています。

予想問題② 労働生理

問題 内分泌器官に関する次の文中の[  ]内に入れるAからEの語句の組合せとして、正しいものは(1)~(5)のうちどれか。【340420】

「膵臓から分泌されるインスリンは血糖値を[ A ]させる働きをし、グルカゴンは血糖値を[ B ]させる働きをする。
また、[ C ]から分泌されるアドレナリンと[ D ]から分泌されるコルチゾールは血糖値を[ E ]させる働きをする。」

(1)[A]減少 [B]増加 [C]副腎皮質 [D]副腎髄質 [E]増加
(2)[A]減少 [B]増加 [C]副腎髄質 [D]副腎皮質 [E]増加
(3)[A]減少 [B]増加 [C]副腎髄質 [D]副腎皮質 [E]減少
(4)[A]増加 [B]減少 [C]副腎髄質 [D]副腎皮質 [E]減少
(5)[A]増加 [B]減少 [C]副腎皮質 [D]副腎髄質 [E]減少


答え(2)
血糖値を減少させるホルモンは、膵臓から分泌されるインスリン1つしかありません
一方で、血糖値を増加させるホルモンは、膵臓から分泌されるグルカゴン副腎髄質から分泌されるアドレナリン副腎皮質から分泌されるコルチゾールなど複数あります。

予想問題① 関係法令:有害

問題 次の作業を行うとき、法令上、作業主任者の選任が義務付けられているものはどれか。

(1)屋内作業場におけるアーク溶接の作業
(2)試験研究業務として塩素を取り扱う作業
(3)レーザー光線による金属加工の作業
(4)強烈な騒音を発生する場所における作業
(5)水深10m以上の場所における潜水の作業


答え(1)
(1)は正しい。特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者技能講習を修了した者のうちから作業主任者を選任することが義務付けられています。
(2)(3)(4)(5)の作業では、作業主任者の選任が規定されていません。

金属アーク溶接等作業について、法改正があり、2021年4月1日から施行されています。
ただし、作業主任者の選任や呼吸用保護具のフィットテストの実施などについては、1~2年の経過措置が設けられています。
詳細は下記参考資料をご覧ください。
参考】金属アーク溶接等作業について健康障害防止措置が義務付けられます(屋内作業場での継続作業)

予想問題② 関係法令:有害

問題 厚生労働大臣が定める規格を具備しなければ、譲渡し、貸与し、又は設置してはならない機械等に該当しないものは、次のうちどれか。【340310】

(1)聴覚保護具
(2)電動ファン付き呼吸用保護具
(3)有機ガス用防毒マスク
(4)アンモニア用防毒マスク
(5)亜硫酸ガス用防毒マスク


答え(1)
(1)は該当しない。聴覚保護具とは、イヤーマフ、耳覆い、耳栓のことです。
かつては防音保護具と呼んでいましたが、2020年にJIS規格が更新され、聴覚保護具に名称変更されました。
参考】防音保護具が「聴覚保護具」に変わります!
(2)(3)(4)(5)は該当する。

予想問題③ 関係法令:有害

問題 次の化学物質のうち、これを製造しようとする者が、あらかじめ、厚生労働大臣の許可を受けなければならないものはどれか。【340310】

(1)オルト-トルイジン
(2)オルト-トリジン
(3)オルト-フタロジニトリル
(4)エチレンイミン
(5)エチレンオキシド


答え(2)
(1)(3)(4)(5)は、特定化学物質の第2類物質です。
(2)は、特定化学物質の第1類物質で、厚生労働大臣の許可を受けなければならなりません。

予想問題④ 関係法令:有害

問題 労働安全衛生規則の衛生基準について、誤っているものは次のうちどれか。【340310】

(1)著しい騒音を発する一定の屋内作業場については、6か月以内ごとに1回、定期に、等価騒音レベルを測定しなければならない。
(2)屋内作業場に多量の熱を放散する溶融炉があるときに、加熱された空気を直接屋外に排出し、又はその放射するふく射熱から労働者を保護する措置を講じなければならない。
(3)炭酸ガス(二酸化炭素)濃度が0.15%を超える場所には、関係者以外の者が立ち入ることを禁止し、かつ、その旨を見やすい箇所に表示しなければならない。
(4)著しく暑熱又は多湿の作業場においては、坑内等特殊な作業場でやむを得ない事由がある場合を除き、休憩の設備を作業場外に設けなければならない。
(5)病原体により汚染された排気、排液又は廃棄物については、消毒、殺菌等適切な処理をした後に、排出し、又は廃棄しなければならない。

答え(3)
(1)(2)(4)(5)は、正しい。
(3)は誤り。炭酸ガス(二酸化炭素)濃度が1.5%を超える場所には、関係者以外の者が立ち入ることを禁止し、かつ、その旨を見やすい箇所に表示しなければなりません。

予想問題⑤ 関係法令:有害

問題 有害業務を行う作業場について、法令に基づき、定期に行う作業環境測定と測定頻度との組合せとして、誤っているものは次のうちどれか。【340310】

(1)非密封の放射性物質を取り扱う作業室における空気中の放射性物質の濃度の測定
……… 1か月以内ごとに1回
(2)チッパーによりチップする業務を行う屋内作業場における等価騒音レベルの測定
……… 6か月以内ごとに1回
(3)通気設備が設けられている坑内の作業場における通気量の測定
……… 半月以内ごとに1回
(4)鉛蓄電池の解体工程において鉛等を切断する業務を行う屋内作業場における空気中の鉛の濃度の測定
……… 1年以内ごとに1回
(5)加硫がまによりゴムを加硫する業務を行なう屋内作業場における気温及び湿度の測定
……… 1か月以内ごとに1回


答え(5)
(1)(2)(3)(4)は正しい。
(5)は誤り。加硫がまによりゴムを加硫する業務を行なう屋内作業場における気温及び湿度の測定は、半月以内ごとに1回、行なわなければなりません。

予想問題① 労働衛生:有害

問題 次の化学物質のうち、常温・常圧(25℃、1気圧)の空気中でガスとして存在するものはどれか。
ただし、ガスとは、常温・常圧で気体のものをいうものとする。【340310】

(1)ヨウ化メチル
(2)ナフタレン
(3)ベータ-プロピオラクトン
(4)塩素化ビフェニル
(5)ホルムアルデヒド


答え(5)
(1)は誤り。ヨウ化メチルは、蒸気として存在します。
(2)は誤り。ナフタレンは、蒸気として存在します。
(3)は誤り。ベータ-プロピオラクトンは、蒸気として存在します。
(4)は誤り。塩素化ビフェニルは、蒸気またはミストとして存在します。
(5)は正しい。ホルムアルデヒドは、ガスとして存在します。

予想問題② 労働衛生:有害

問題 厚生労働省の「職場における熱中症予防基本対策要綱の策定について」に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。【340310】

(1)WBGTの値は、暑熱環境による熱ストレスの評価を行う暑さ指数であり、作業場所に、WBGT指数計を設置する等により、WBGT値を求めることが望ましい。
(2)熱中症の症状は、Ⅰ度からⅢ度に分類されており、Ⅲ度が最も重症である。
(3)Ⅱ度の症状として、めまい、筋肉痛、筋肉の硬直がみられる。
(4)熱中症予防対策として、熱を吸収し、又は保熱しやすい服装は避け、透湿性及び通気性の良い服装を着用させること。
(5)暑熱順化は、作業を行う者が暑熱順化していない状態から7日以上かけて熱へのばく露時間を次第に長くすることなどの方法により行なう。


答え(3)
(1)(2)(4)(5)は正しい。
(3)は誤り。めまい、筋肉痛、筋肉の硬直がみられるのは、Ⅰ度の症状です。
Ⅱ度の症状として、頭痛・吐き気・嘔吐・倦怠感・虚脱感・集中力や判断力の低下などがみられます。
参考】職場における熱中症予防基本対策要綱の策定について(一部改正:基発0726第2号 令和3年7月26日)
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衛生管理者の過去問の解説:労働生理(2021年4月) https://www.1eisei.com/expound-roudouseiri/0096.html https://www.1eisei.com/expound-roudouseiri/0096.html#respond Thu, 20 May 2021 01:00:39 +0000 https://www.1eisei.com/?p=3122 衛生管理者の過去問の解説:労働生理(2021年4月)

ここでは、2021年(令和3年)4月公表の過去問のうち「労働生理」の10問について解説いたします。
この過去問は、第1種衛生管理者、第2種衛生管理者の試験の範囲です。
なお、特例第1種衛生管理者試験の範囲には含まれません。

それぞれの科目の解説は、下記ページからどうぞ。

衛生管理者の過去問の解説:関係法令:有害(2021年4月)
衛生管理者の過去問の解説:労働衛生:有害(2021年4月)
衛生管理者の過去問の解説:関係法令:一般(2021年4月)
衛生管理者の過去問の解説:労働衛生:一般(2021年4月)
衛生管理者の過去問の解説:労働生理(2021年4月)



問21 神経系に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)神経系を構成する基本的な単位である神経細胞は、通常、1個の細胞体、1本の軸索及び複数の樹状突起から成り、ニューロンともいわれる。
(2)体性神経は、運動及び感覚に関与し、自律神経は、呼吸、循環などに関与する。
(3)大脳の皮質は、神経細胞の細胞体が集まっている灰白質で、感覚、思考などの作用を支配する中枢として機能する。
(4)交感神経系と副交感神経系は、各種臓器において双方の神経線維が分布し、相反する作用を有している。
(5)交感神経系は、身体の機能をより活動的に調節する働きがあり、心拍数を増加させたり、消化管の運動を亢(こう)進する。


答え(5)
(1)(2)(3)(4)は正しい。
(5)は誤り。交感神経系は、身体の機能をより活動的に調節する働きがあり、心拍数を増加したり、消化管の運動を抑制します。



問22 肝臓の機能として、誤っているものは次のうちどれか。

(1)コレステロールの合成
(2)尿素の合成
(3)ビリルビンの分解
(4)胆汁の生成
(5)グリコーゲンの合成及び分解


答え(3)
(1)(2)(4)(5)は正しい。
(3)は誤り。肝臓には、ビリルビンを分解する機能はありません
古くなった赤血球は寿命を迎えると、脾(ひ)臓という臓器で分解され、ビリルビンという物質が作られます。
ビリルビンは、肝臓から胆汁に排出された後、様々な過程を経てウロビリンという物質になり、便とともに排泄されます。



問23 睡眠などに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)睡眠は、睡眠中の目の動きなどによって、レム睡眠とノンレム睡眠に分類される。
(2)甲状腺ホルモンは、夜間に分泌が上昇するホルモンで、睡眠と覚醒のリズムの調節に関与している。
(3)睡眠と食事は深く関係しているため、就寝直前の過食は、肥満のほか不眠を招くことになる。
(4)夜間に働いた後の昼間に睡眠する場合は、一般に、就寝から入眠までの時間が長くなり、睡眠時間が短縮し、睡眠の質も低下する。
(5)睡眠中には、体温の低下、心拍数の減少などがみられる。


答え(2)
(1)(3)(4)(5)は正しい。
(2)は誤り。脳にある松果体から分泌されるメラトニンは、夜間に分泌が上昇するホルモンで、睡眠と覚醒のリズムの調節に関与しています。



問24 消化器系に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)三大栄養素のうち糖質はブドウ糖などに、蛋(たん)白質はアミノ酸に、脂肪は脂肪酸とエチレングリコールに、酵素により分解されて吸収される。
(2)無機塩、ビタミン類は、酵素による分解を受けないでそのまま吸収される。
(3)吸収された栄養分は、血液やリンパによって組織に運搬されてエネルギー源などとして利用される。
(4)胃は、塩酸やペプシノーゲンを分泌して消化を助けるが、水分の吸収はほとんど行わない。
(5)小腸は、胃に続く全長6~7mの管状の器官で、十二指腸、空腸及び回腸に分けられる。


答え(1)
(1)は誤り。糖質はブドウ糖に、蛋白質はアミノ酸に、脂肪は脂肪酸とグリセリンに、酵素により分解されて吸収されます。
なお、エチレングリコールとは、自動車のラジエーターの不凍液に使われる物質で、人に対して毒性があります。
(2)(3)(4)(5)は正しい。



問25 腎臓又は尿に関する次のAからDの記述について、誤っているものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。

A ネフロン(腎単位)は、尿を生成する単位構造で、1個の腎小体とそれに続く1本の尿細管から成り、1個の腎臓中に約100万個ある。
B 尿の約95%は水分で、約5%が固形物であるが、その成分は全身の健康状態をよく反映するので、尿検査は健康診断などで広く行われている。
C 腎機能が正常な場合、糖はボウマン嚢(のう)中に濾(こ)し出されないので、尿中には排出されない。
D 腎機能が正常な場合、大部分の蛋(たん)白質はボウマン嚢中に濾し出されるが、尿細管でほぼ100%再吸収されるので、尿中にはほとんど排出されない。

(1)A,B
(2)A,C
(3)A,D
(4)B,C
(5)C,D


答え(5)
A,Bは正しい。
Cは誤り。はボウマン嚢中に濾し出されます。その後、尿細管から血液中に再吸収されます。
Dは誤り。蛋白質や血球は、ボウマン嚢中に濾し出されません



問26 血液に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1)血漿(しょう)中の蛋(たん)白質のうち、アルブミンは血液の浸透圧の維持に関与している。
(2)血漿中の水溶性蛋白質であるフィブリンがフィブリノーゲンに変化する現象が、血液の凝集反応である。
(3)赤血球は、損傷部位から血管外に出ると、血液凝固を促進させる物質を放出する。
(4)血液中に占める白血球の容積の割合をヘマトクリットといい、感染や炎症があると増加する。
(5)血小板は、体内に侵入してきた細菌やウイルスを貪食する働きがある。


答え(1)
(1)は正しい。
(2)は誤り。血漿中のフィブリノーゲン(線維素原)がフィブリン(線維素)に変化する現象が、血液の凝固です。
(3)は誤り。血小板は、損傷部位から血管外に出ると、血液凝固を促進させる物質を放出します。
(4)は誤り。血液の容積に対する赤血球の相対的容積をヘマトクリットといい、貧血の程度を判定するのに用いられます。
(5)は誤り。白血球のうち好中球や単球などは、偽足を出してアメーバ様運動を行い、体内に侵入してきた細菌やウイルスを貪食します。



問27 感覚又は感覚器に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)眼軸が短過ぎるために、平行光線が網膜の後方で像を結ぶものを遠視という。
(2)嗅覚と味覚は化学感覚ともいわれ、物質の化学的性質を認知する感覚である。
(3)温度感覚は、皮膚のほか口腔(くう)などの粘膜にも存在し、一般に冷覚の方が温覚よりも鋭敏である。
(4)深部感覚は、内臓の動きや炎症などを感じて、内臓痛を認識する感覚である。
(5)中耳にある鼓室は、耳管によって咽頭に通じており、その内圧は外気圧と等しく保たれている。


答え(4)
(1)(2)(3)(5)は正しい。
(4)は誤り。深部感覚は、自分の手足の位置や関節の角度などを感じて、姿勢や動きなどを認識する感覚です。
また、内臓感覚は、内臓の動きや炎症などを感じて、内臓痛を認識する感覚です。



問28 抗体に関する次の文中の[  ]内に入れるAからCの語句の組合せとして、適切なものは(1)~(5)のうちどれか。

「抗体とは、体内に入ってきた[ A ]に対して[ B ]免疫において作られる[ C ]と呼ばれる蛋(たん)白質のことで、[ A ]に特異的に結合し、[ A ]の働きを抑える働きがある。」

(1)A:化学物質 B:体液性 C:アルブミン
(2)A:化学物質 B:細胞性 C:免疫グロブリン
(3)A:抗原 B:体液性 C:アルブミン
(4)A:抗原 B:体液性 C:免疫グロブリン
(5)A:抗原 B:細胞性 C:アルブミン


答え(4)
「抗体とは、体内に入ってきた[ 抗原 ]に対して[ 体液性 ]免疫において作られる[ 免疫グロブリン ]と呼ばれる蛋(たん)白質のことで、[ 抗原 ]に特異的に結合し、[ 抗原 ]の働きを抑える働きがある。」



問29 代謝に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1)代謝において、細胞に取り入れられた体脂肪、グリコーゲンなどが分解されてエネルギーを発生し、ATPが合成されることを同化という。
(2)代謝において、体内に摂取された栄養素が、種々の化学反応によって、ATPに蓄えられたエネルギーを用いて、細胞を構成する蛋(たん)白質などの生体に必要な物質に合成されることを異化という。
(3)基礎代謝は、心臓の拍動、呼吸運動、体温保持などに必要な代謝で、基礎代謝量は、覚醒、横臥(が)、安静時の測定値で表される。
(4)エネルギー代謝率は、一定時間中に体内で消費された酸素と排出された二酸化炭素の容積比で表される。
(5)エネルギー代謝率は、生理的負担だけでなく、精神的及び感覚的な側面をも考慮した作業強度を表す指標としても用いられる。


答え(3)
(1)は誤り。代謝において、体内に摂取された栄養素が、種々の化学反応によって、細胞を構成する蛋白質などの生体に必要な物質に合成されることを同化といいます。
(2)は誤り。代謝において、細胞内に蓄えられた体脂肪やグリコーゲンなどが分解されエネルギーが発生する過程を異化といいます。
(3)は正しい。
(4)は誤り。エネルギー代謝率は、作業に要したエネルギー量を基礎代謝量で割ったものになります。
(5)は誤り。エネルギー代謝率は、動的筋作業の強度をうまく表す指標の一つです。精神的作業や静的筋作業には適用できません



問30 筋肉に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1)横紋筋は、骨に付着して身体の運動の原動力となる筋肉で意志によって動かすことができるが、平滑筋は、心筋などの内臓に存在する筋肉で意志によって動かすことができない。
(2)筋肉は神経からの刺激によって収縮するが、神経より疲労しにくい。
(3)荷物を持ち上げたり、屈伸運動を行うときは、筋肉が長さを変えずに外力に抵抗して筋力を発生させる等尺性収縮が生じている。
(4)強い力を必要とする運動を続けていると、筋肉を構成する個々の筋線維の太さは変わらないが、その数が増えることによって筋肉が太くなり筋力が増強する。
(5)筋肉自体が収縮して出す最大筋力は、筋肉の断面積1cm2当たりの平均値をとると、性差や年齢差がほとんどない。


答え(5)
(1)は誤り。心臓の筋肉である心筋は不随意筋に属しますが、自律神経により支配されている横紋筋で構成されています。
(2)は誤り。筋肉は、神経から送られてくる刺激によって収縮しますが、神経に比べて疲労しやすいという特徴を持っています。
(3)は誤り。荷物を持ち上げたり、屈伸運動をするとき、関節運動に関与する筋肉には、等張性収縮が生じています。
(4)は誤り。強い力を必要とする運動を続けていても、筋線維の数は、大人になってからは増えないとされていますが、筋肉を構成する個々の筋線維の太さが太くなることによって、筋肉が太くなり筋力が増加します。
(5)は正しい。
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衛生管理者の過去問の解説:労働衛生:一般(2021年4月) https://www.1eisei.com/expound-eisei-ippan/0095.html https://www.1eisei.com/expound-eisei-ippan/0095.html#respond Mon, 10 May 2021 01:00:48 +0000 https://www.1eisei.com/?p=3113 衛生管理者の過去問の解説:労働衛生:一般(2021年4月)

ここでは、2021年(令和3年)4月公表の過去問のうち「労働衛生:一般(有害業務に係るもの以外のもの)」の10問について解説いたします。
この過去問は、第1種衛生管理者、第2種衛生管理者の試験の範囲です。
なお、特例第1種衛生管理者試験の範囲には含まれません。

それぞれの科目の解説は、下記ページからどうぞ。

衛生管理者の過去問の解説:関係法令:有害(2021年4月)
衛生管理者の過去問の解説:労働衛生:有害(2021年4月)
衛生管理者の過去問の解説:関係法令:一般(2021年4月)
衛生管理者の過去問の解説:労働衛生:一般(2021年4月)
衛生管理者の過去問の解説:労働生理(2021年4月)



問11 事務室内において、空気を外気と入れ換えて二酸化炭素濃度を1,000ppm以下に保った状態で、在室することのできる最大の人数は次のうちどれか。
ただし、外気の二酸化炭素濃度を400ppm、外気と入れ換える空気量を500m3/h、1人当たりの呼出二酸化炭素量を0.018m3/hとする。

(1)14 人
(2)16 人
(3)18 人
(4)20 人
(5)22 人


答え(2)
作業場内で衛生管理上、入れ替える必要がある空気量を必要換気量と言い、1時間の空気量で表します。
必要換気量の計算式は次の通りです。

問11式

「在室することのできる最大の人数」をNとすると、次のような算出式となります。

500[m3/h]=0.018N[m3/h]÷(1,000[ppm]- 400[ppm])×1,000,000

0.018N×1,000,000=500×600

18,000N=300,000

N=16.6…

したがって、「在室することのできる最大の人数」は、(2)16人となります。



問12 温熱条件に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)温度感覚を左右する環境条件は、気温、湿度、気流及びふく射(放射)熱の四つの要素によって決まる。
(2)実効温度は、人の温熱感に基礎を置いた指標で、気温、湿度及び気流の総合効果を温度目盛りで表したものである。
(3)相対湿度は、乾球温度と湿球温度によって求められる。
(4)太陽照射がない場合のWBGTは、乾球温度と黒球温度から求められる。
(5)WBGT値がその基準値を超えるおそれのあるときには、冷房などによりWBGT値を低減すること、代謝率レベルの低い作業に変更することなどの対策が必要である。


答え(4)
(1)(2)(3)(5)は正しい。
(4)は誤り。屋内の場合及び屋外で太陽照射のない場合は、WBGT値は自然湿球温度及び黒球温度の値から算出されます。



問13 照明などの視環境に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)前方から明かりを取るときは、眼と光源を結ぶ線と視線とで作る角度を40°程度としている。
(2)照明設備については、6か月以内ごとに1回、定期に点検し、汚れなどがあれば清掃又は交換を行っている。
(3)全般照明と局部照明を併用する場合、全般照明による照度は、局部照明による照度の5分の1程度にしている。
(4)照度の単位はルクスで、1ルクスは光度1カンデラの光源から10m離れた所で、その光の光軸に垂直な1m2の面が受ける明るさに相当する。
(5)室内の彩色で、明度を高くすると光の反射率が高くなり照度を上げる効果があるが、彩度を高くしすぎると交感神経の緊張により疲労を招きやすい。


答え(4)
(1)(2)(3)(5)は正しい。
(4)は誤り。照度の単位はルクスで、1ルクスは光度1カンデラの光源から1m離れた所で、その光に直角な面が受ける明るさに相当します。



問14 厚生労働省の「労働者の心の健康の保持増進のための指針」に基づくメンタルヘルスケアの実施に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

(1)心の健康については、客観的な測定方法が十分確立しておらず、また、心の健康問題の発生過程には個人差が大きく、そのプロセスの把握が難しいという特性がある。
(2)心の健康づくり計画の実施に当たっては、メンタルヘルス不調を早期に発見する「一次予防」、適切な措置を行う「二次予防」及びメンタルヘルス不調となった労働者の職場復帰支援を行う「三次予防」が円滑に行われるようにする必要がある。
(3)労働者の心の健康は、職場配置、人事異動、職場の組織などの要因によって影響を受けるため、メンタルヘルスケアは、人事労務管理と連携しなければ、適切に進まない場合が多いことに留意する。
(4)労働者の心の健康は、職場のストレス要因のみならず、家庭・個人生活などの職場外のストレス要因の影響を受けている場合も多いことに留意する。
(5)メンタルヘルスケアを推進するに当たって、労働者の個人情報を主治医等の医療職や家族から取得する際には、あらかじめこれらの情報を取得する目的を労働者に明らかにして承諾を得るとともに、これらの情報は労働者本人から提出を受けることが望ましい。


答え(2)
(1)(3)(4)(5)は正しい。
(2)は不適切。心の健康づくり計画の実施に当たっては、ストレスチェック制度の活用や職場環境等の改善を通じて、メンタルヘルス不調を未然に防止する一次予防、メンタルヘルス不調を早期に発見し、適切な措置を行う二次予防及びメンタルヘルス不調となった労働者の職場復帰を支援等を行う三次予防が円滑に行われるようにする必要があります。



問15 労働者の健康保持増進のために行う健康測定における運動機能検査の項目とその測定種目との組合せとして、誤っているものは次のうちどれか。

(1)筋力 ……………… 握力
(2)柔軟性 …………… 上体起こし
(3)平衡性 …………… 閉眼(又は開眼)片足立ち
(4)敏しょう性 ……… 全身反応時間
(5)全身持久性 ……… 最大酸素摂取量


答え(2)
労働者の健康の保持増進のための活動における健康測定の項目のひとつに運動機能検査があります。
その検査項目と種目として筋力は握力や上体起こし、柔軟性は立位体前屈や座位体前屈、平衡性は閉眼片足立ち、敏捷性は全身反応時間、全身持久性は自転車エルゴメーターによる最大酸素摂取量間接測定法で測定を行います。



問16 厚生労働省の「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

(1)ディスプレイ画面上における照度は、500ルクス以下となるようにしている。
(2)書類上及びキーボード上における照度は、300ルクス以上となるようにしている。
(3)ディスプレイ画面の位置、前後の傾き、左右の向き等を調整してグレアを防止している。
(4)ディスプレイは、おおむね30cm以内の視距離が確保できるようにし、画面の上端を眼の高さよりもやや下になるように設置している。
(5)1日の情報機器作業の作業時間が4時間未満である労働者については、自覚症状を訴える者についてのみ、情報機器作業に係る定期健康診断の対象としている。


答え(4)
(1)(2)(3)(5)は適切。
(4)は適切でない。ディスプレイは、おおむね40cm以上の視距離が確保できるようにし、画面の上端が、眼と同じ高さか、やや下になるようにします。



問17 出血及び止血法並びにその救急処置に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)体内の全血液量は、体重の約13分の1で、その約3分の1を短時間に失うと生命が危険な状態となる。
(2)傷口が泥で汚れているときは、手際良く水道水で洗い流す。
(3)止血法には、直接圧迫法、間接圧迫法などがあるが、一般人が行う応急手当としては直接圧迫法が推奨されている。
(4)毛細血管性出血は、浅い切り傷のときにみられ、傷口からゆっくり持続的に湧き出るような出血である。
(5)止血帯を施した後、受傷者を医師に引き継ぐまでに30分以上かかる場合には、止血帯を施してから30分ごとに1~2分間、出血部から血液がにじんでくる程度まで結び目をゆるめる。


答え(4)
(1)(2)(3)(5)は正しい。
(4)は誤り。毛細血管性出血は、擦り傷など傷口から少しずつにじみ出るような出血です。



問18 一次救命処置に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)傷病者に反応がある場合は、回復体位をとらせて安静にして、経過を観察する。
(2)一次救命処置は、できる限り単独で行うことは避ける。
(3)口対口人工呼吸は、傷病者の鼻をつまみ、1回の吹き込みに3秒以上かけて傷病者の胸の盛り上がりが見える程度まで吹き込む。
(4)胸骨圧迫は、胸が約5cm沈む強さで、1分間に100~120回のテンポで行う。
(5)AED(自動体外式除細動器)による心電図の自動解析の結果、「ショックは不要です」などのメッセージが流れた場合には、すぐに胸骨圧迫を再開し心肺蘇(そ)生を続ける。


答え(3)
(1)(2)(4)(5)は正しい。
(3)は誤り。口対口人工呼吸は、気道確保できた状態のまま、傷病者の鼻をつまみ空気が漏れないようにし、1回の息の吹き込みに約1秒かけて、傷病者の胸が上がるのが見てわかる程度の量の息を吹き込みます。
3秒のように時間を掛けて、過剰な換気をすることは、むしろ有害とされています。
また、人工呼吸による胸骨圧迫の中断を考慮すれば吸気時間は短いほうがよいという考えもあります。
さて、一次救命処置については、AHA(アメリカ心臓協会)が科学的な根拠に基づき心肺蘇生法に関する指針を見直してガイドライン2005を発表しました。
それを受けて日本においても救急蘇生ガイドラインが大きく改訂されました(2006年)。
その後、JRC(日本蘇生協議会)と日本救急医療財団により「JRC蘇生ガイドライン2015」が策定されています(2016年)。
このガイドラインは、最新のデータに基づき定期的に見直されるでしょう。



問19 細菌性食中毒に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)サルモネラ菌による食中毒は、食品に付着した菌が食品中で増殖した際に生じる毒素により発症する。
(2)ボツリヌス菌による毒素は、神経毒である。
(3)黄色ブドウ球菌による毒素は、熱に強い。
(4)腸炎ビブリオ菌は、病原性好塩菌ともいわれる。
(5)セレウス菌及びカンピロバクターは、いずれも細菌性食中毒の原因菌である。


答え(1)
(1)は誤り。サルモネラ菌は、感染型食中毒で、食物に付着した細菌そのものの感染によって起こる食中毒です。
(2)(3)(4)(5)は正しい。



問20 厚生労働省の「職場における腰痛予防対策指針」に基づく、重量物取扱い作業における腰痛予防対策に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)労働者全員に腰部保護ベルトを使用させる。
(2)取り扱う物の重量をできるだけ明示し、著しく重心の偏っている荷物は、その旨を明示する。
(3)重量物を取り扱うときは、急激な身体の移動をなくし、前屈やひねり等の不自然な姿勢はとらず、かつ、身体の重心の移動を少なくする等、できるだけ腰部に負担をかけない姿勢で行う。
(4)重量物を持ち上げるときには、できるだけ身体を対象物に近づけ、重心を低くするような姿勢をとる。
(5)重量物取扱い作業に常時従事する労働者に対しては、当該作業に配置する際及びその後6か月以内ごとに1回、定期に、医師による腰痛の健康診断を行う。


答え(1)
(1)は誤り。腰部保護ベルトについては、一律に使用させるのではなく、労働者ごとに効果を確認してから使用の適否を判断します。
(2)(3)(4)(5)は正しい。
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